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「出島」が世界遺産候補に [新聞記事]

出島 世界遺産候補に 「歴史的価値」スウェーデンが申請 他に箱根も

江戸期に学者滞在「日本植物誌」拠点

 長崎市出島がスウェーデン政府の申請で国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産暫定リスト入していたことが17日わかった。
出島に滞在した同国の植物学者カール・ツンベルク(1743~1828)が日本国内の植物調査の拠点としたことが理由。

 「体系的な生物学の起源」をテーマとし、カール・リンネらのゆかりの地を構成資産として対象は8ケ国13カ所で日本では出島と箱根暫定リスト入りしている。

(西日本新聞朝刊2010年2月18日付 より一部抜粋)

 新聞では「出島」「箱根」の2カ所が構成資産に選ばれたということと8ケ国13カ所が構成資産と言うことが報道されていますが、その他の国名や構成資産が明らかにされていません。日本では「国立西洋美術館」が構成資産となっている「ル・コルビュジエの建築と都市計画」と同じ「シリアルノミネーション」の手法でのノミネートと考えられます。

 「出島」はOUVを証明する「完全性」「真正性」の問題があり、「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産に含まなかった経過があります。スウェーデン政府(あるいは関係者)がOUVの証明を含めた種々の作業について注力してくれるのならともかく、長崎市はすでに「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」「九州・山口の近代化産業遺産群」と、どちらもまだまだ課題のある世界遺産暫定リスト登録物件を有しています。

 これまでに発掘調査を含めた広範な調査研究や整備を順次行っています。中長期的な整備計画もあり、恵まれた遺跡だとは思いますが、市がこれ以上の暫定リスト物件を抱えて処理しきれるか心配です。また、今後の整備計画にも大きく影響を与えるでしょう。また、いまや長崎の市街地内にある出島は世界遺産となれば景観の問題が大きくのしかかってくると思われます。
 実態がまだ明らかではないの今後の動向に注目しましょう。

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