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三重津海軍所 2010年度発掘調査開始 [新聞記事]

三重津海軍所跡 幕末の造船遺構 焦点 ~佐賀市教育委員会本年度発掘

幕末・佐賀藩の海軍基地「三重津海軍所」跡(佐賀県佐賀市川副・諸富町)の本年度発掘調査が26日、本格的に始まった。本年度調査では、国産初の実用蒸気船「凌風丸」(全長18.2m)を建造した造船施設を確認できるかが焦点。

本年度調査は5月下旬~6月上旬、10月~2月に実施予定。この日から本格始動した調査では、前年度調査でドック遺構と見られる木杭による護岸遺構を確認した隣接地で実施。木杭による護岸の延長部を新たに確認した。

海軍所は前年度中にドック跡と見られる遺構や金属加工用の炉跡など複数の遺構が確認され、本年度調査では造船施設や修船施設の確認を目指している。

(西日本新聞朝刊 5月27日付 一部抜粋、改変)

発掘調査についての報道は何らかの結果が出たあとや、現地調査説明会開催の案内などで出されるのが一般的。調査開始が報道されるのは当然「世界遺産候補」である事による関心の高さを示しているのでしょう。
先日は下関市前田砲台跡の国史跡指定答申が出ました。本海軍所跡はまだ未指定であり、世界遺産の構成資産候補ではありますがまだ登録条件を満たしていません。今回の調査成果が非常に重要になっています。

萩市「有備館」を市が特別公開 [新聞記事]

萩の道場 足跡触れる 「有備館」を市が特別公開

山口県萩市は、坂本龍馬(1835~67)が訪れて剣を振るったと伝えられる国指定史跡・萩明倫館の剣槍道場「有備館」を5月から10月にかけて計5回、特別公開する。これまで未公開だった。

公開日は5月1日・2日、7月31日、8月7日、10月2日で、いずれも午前10時~午後4時。
問い合わせ先萩市観光課 0838-25-3139

(西日本新聞朝刊 4月29日付 一部抜粋、改変)

萩市は、現在「九州・山口の近代化産業遺産群」を世界遺産への本登録を目指して推進活動を進めています。「有備館」自体は構成資産の候補にはなっていませんが、ストーリー上では関連のある施設です。大河ドラマと併せて観光客アップを狙っているのでしょう。

大牟田市が看板設置 三池炭鉱施設 世界遺産へ [新聞記事]

三池炭鉱施設 世界遺産へ 大牟田市が看板設置  
宮原坑跡と石炭産業科学館 登録へ向け来月推進室も

三池炭鉱施設の世界遺産登録を目指す大牟田市は、市民の機運を盛り上げようと、「めざせ世界遺産」などと書かれた看板を、宮原坑跡(大牟田市宮原町)と石炭科学館(同市岬町)の2カ所に設置した。

また、同市は4月1日から、世界遺産登録に向けた推進室を企画総務部総合政策課内に設置し、近代化遺産を活用した地域活性化策や、文化財指定に向けた調整、遺跡を保存管理する計画の策定などに取り組む。
(西日本新聞朝刊2010年3月24日付 29面一部抜粋)

昨年の暫定リスト記載後、活発に進む推進活動。提言書には暫定リスト以上の資産が盛り込まれてさらにがんばる必要がある大牟田市。本来の一体の炭鉱である荒尾市との連携もさらに推進されることが期待されます。


旧蔵内家住宅築上町購入へ [新聞記事]

旧蔵内家住宅築上町購入へ 伝右衛門邸しのぐ炭鉱王住宅
過疎債の活用検討

 現存する炭鉱王邸宅としては国内では最も古い旧蔵内家住宅について、築上町が文化財保護を目的に購入を検討していることが21日、町の話で分かった。

 4月施行の改正過疎地域自立促進特別措置法で新たに過疎地に指定される同町は、旧蔵内家住宅の購入に償還条件の有利な過疎債の発行を想定。同住宅を観光レクリエーション施設などに活用する手立てを模索する。

(西日本新聞朝刊2010年3月22日付 一面一部抜粋)

 堂々一面トップ、カラー写真付きの記事です。数少なくなった炭鉱主住宅。重要文化財の高取邸やこの記事でも紹介されている旧伊藤伝右衛門邸が代表的な建築です。指定文化財となっているものも少なく、近年も維持ができずに取り壊されたものもあります。個人レベルで維持するのは難しくなっている状況で、自治体で購入して維持していただけるのであれば良いことだと思います。
 旧蔵内邸は交通アクセスは便利とは言えません。駐車スペースの確保をして車でのアクセスとなることとなるのでその辺りの整備も考える必要があります。
 周辺では築城海軍航空隊関連施設である壕もあります。近代遺跡として両者の活用が望まれます。


名島城址公園 展望台の高さ縮小へ [新聞記事]

名島城址公園 展望台の高さ縮小へ 検討会、「4.7m案」を採用

福岡市東区の名島城跡に市が進める「名島城址公園」展望台の在り方を議論する検討会の最終会議が17日あり、当初案の高さ15mを大幅縮小した高さ4.7mのデザイン案をまとめた。建設支持と、「歴史的景観を損なう」として反対する双方の声に配慮した形で決着した。

(西日本新聞朝刊 2010年3月18日付朝刊より 一部抜粋)

福岡城、名島城と近世城郭を有する福岡市。面積も広く維持管理も大変です。名島城がまだ史跡指定されていないのは少し意外でしたが今後の指定に向けた調査を継続するとの事です。
近年は「景観」というキーワードが文化財でもまちづくりでも欠かせないようになってきました。個人的にはいいことだと思っています。

世界遺産登録目指し連携 三井三池 [新聞記事]

世界遺産登録目指し連携 三井三池炭鉱の近代化遺産群

熊本県教委は12日、世界遺産登録を目指す国指定重要文化財・史跡の万田坑(熊本県荒尾市・福岡県大牟田市)など三井三池炭鉱関連の近代化遺産群を一体的に保存・整備するため、荒尾市や隣接する福岡県や大牟田市と、今夏にも専門家を交えた検討委員会を設置する方向を明らかにした。

(西日本新聞朝刊 2010年3月16日付 23面 一部改変)

3月12日熊本県議会での一般質問においての熊本県教育長答弁で明らかになったようです。委員会のメンバーは関係2県4市(福岡県・熊本県・大牟田市・荒尾市)のほか、学識経験者を想定し、荒尾市が主体となって動くとのことです。

「出島」世界遺産候補から姿消す [新聞記事]

「出島一転姿消す」世界遺産リスト 
スウェーデン「同意得て再掲載」

スウェーデン政府がユネスコに提出した世界遺産暫定リストを改訂し、当初掲載していた長崎市の出島を外したことが6日、分かった。
(2010年3月7日付西日本新聞朝刊34面より一部抜粋)

前回の「暫定リスト入り」記事には出島の他にも登録された旨の記述があったが、今回は出島にのみ言及しています。ただし文脈からすれば日本(およびその他スウェーデン国外)の資産は全て外したようです。

今回はある意味スウェーデンの「勇み足」とも言えるのでしょうが、今後改めて日本(その他)に打診をして当初予定の資産でいくのか、それともスウェーデン国内の構成資産のみでストーリーを構成するのか動向が注目されます。

日本としては「西洋美術館」を暫定リストに入れた経緯がありますが今回はどういう取り扱いをするのでしょうか。


門司港駅 倒壊危機 [新聞記事]

門司港駅 倒壊危機 築100年シロアリ被害、腐食進む
11年度にも修復 北九州市や国、JR検討 解体し補強へ

 鉄道駅舎として初めて国重要文化財に指定されたJR門司港駅(木造2階建て、旧門司駅)が築造から約1世紀たち、シロアリ被害や老朽化で倒壊の危機にあることが5日、分かった。国、福岡県、市とJR九州は「このままでは駅舎として使用できなくなる」とみて、協力して2011年度にも大規模修復に入る方向で検討している。

(西日本新聞2010年3月6日付朝刊1面より一部抜粋)

朝刊1面トップで取り上げられました。鉄道駅舎初の重要文化財建造物、早く修復されることを願います。
未指定の木造駅舎の中にも老朽化が進み、解体との声を聞くものもあります。解体・新築が早くて安くて安全なのかもしれませんが、その建物が持っていた歴史や想いのようなものは何物にも代えられないはず。何とかする仕組みを作らないとどうにもならないのでしょうね。


「出島」が世界遺産候補に [新聞記事]

出島 世界遺産候補に 「歴史的価値」スウェーデンが申請 他に箱根も

江戸期に学者滞在「日本植物誌」拠点

 長崎市出島がスウェーデン政府の申請で国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産暫定リスト入していたことが17日わかった。
出島に滞在した同国の植物学者カール・ツンベルク(1743~1828)が日本国内の植物調査の拠点としたことが理由。

 「体系的な生物学の起源」をテーマとし、カール・リンネらのゆかりの地を構成資産として対象は8ケ国13カ所で日本では出島と箱根暫定リスト入りしている。

(西日本新聞朝刊2010年2月18日付 より一部抜粋)

 新聞では「出島」「箱根」の2カ所が構成資産に選ばれたということと8ケ国13カ所が構成資産と言うことが報道されていますが、その他の国名や構成資産が明らかにされていません。日本では「国立西洋美術館」が構成資産となっている「ル・コルビュジエの建築と都市計画」と同じ「シリアルノミネーション」の手法でのノミネートと考えられます。

 「出島」はOUVを証明する「完全性」「真正性」の問題があり、「九州・山口の近代化産業遺産群」の構成資産に含まなかった経過があります。スウェーデン政府(あるいは関係者)がOUVの証明を含めた種々の作業について注力してくれるのならともかく、長崎市はすでに「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」「九州・山口の近代化産業遺産群」と、どちらもまだまだ課題のある世界遺産暫定リスト登録物件を有しています。

 これまでに発掘調査を含めた広範な調査研究や整備を順次行っています。中長期的な整備計画もあり、恵まれた遺跡だとは思いますが、市がこれ以上の暫定リスト物件を抱えて処理しきれるか心配です。また、今後の整備計画にも大きく影響を与えるでしょう。また、いまや長崎の市街地内にある出島は世界遺産となれば景観の問題が大きくのしかかってくると思われます。
 実態がまだ明らかではないの今後の動向に注目しましょう。

北岡横穴墓群でイモガイ製馬具出土 [新聞記事]

熊本県教育委員会は熊本市春日の北岡横穴墓群で貝製飾り金具が出土したと発表しました。
県教委が2007年から行っていた県道敷設工事に伴う発掘調査により確認された10基の横穴墓のうち1基(ST-02)から出土したもので、南海産イモガイを利用した馬具(写真だけではよくわかりませんが雲珠か)3点があります。イモガイの上に平面花形の台座に宝珠形?の飾りを付けているようです。
横穴墓は6~7世紀の造墓とみられています。
(元資料:西日本新聞朝刊 2010年2月10日付)
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